ホーム » ひと, アート, ピックアップ, 石上城行

島根の文化、松江のアート

投稿日:2010年3月11日(木)

石上城行 旅人
島根といえば、神話の時代から受け継がれる数々の神事や、江戸時代に花開く武家文化、映画「もののけ姫」にも取上げられた製鉄技術など、作法と礼節に裏付けられた伝統文化が脈々と息づいている。恐らく何に対しても慌てず誠実に向き合う人々の性質が、幾多の混迷を乗り越えてこのような歴史と文化を育んだのだろう。

そして今、時代はまさに混迷を極めている。アートは時代の空気を敏感に察知し、常識を超えるビジョンを提示することが使命となる。そのためには飛躍を恐れてはいけない。勇気を持って既存の概念に捉われず一気に筆を走らせる。これこそがアートの醍醐味であろう。ただ良質なアートを醸成するには、それなりの状況が欠かせない。悪戯に否定したり安易に是認したりすることは逆効果になりかねない。拙速に評価を断じない誠実 且つ冷静な態度が肝要であろう。
そう考えていくと歴史と文化に支えられた街、松江こそ真にアートを育むにふさわしい場所なのではないか、そんな思いに駆られる。

今回、「旅人」という作品を出品した。移動する者という意味もあるが、事に当たって捉われず誠実でありたいという自身の思いを込めてみた。はたして街の人々からどんな評価が得られるか、新鮮なドキドキが続いている。

石上 城行 (いわがみ しろゆき)

彫刻家

1968年 東京都出身
1995年 東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了
1994年 「第58回新制作展」 東京都美術館(9596979909
1999年 「第14回富嶽ビエンナーレ展」 静岡県立近代美術館(準大賞受賞)
2001年 「藤忠ビルプロジェクト」 松江市天神町
2003年 「大地の芸術 祭越後妻有アートトリエンナーレ2003」 新潟県
2006年 「第2回出雲玉造アートフェスティバル」 松江市玉造温泉
2009年 「奥谷タイムトンネル −古くて新しい島根を探しに−」 松江市奥谷
 その他、美術館などでのワークショップや個展を多数開催。